一年計画
□ヅラ誕
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始まりは、なんとも単純な男の気まぐれ。
「………何でお前がここにいんの」
「アッハッハー!久しぶりじゃのー金時ぃー」
「金時じゃねーよ。何だお前、また人ん家を壊しにでも来たのかコノヤロー」
「そんなわけないぜよー。あれは事故じゃ事故ー」
「うるせー。とりあえず今すぐ帰れ」
万事屋の玄関先で激しい攻防戦が繰り広げられる。
そんな中、坂本の後ろに見覚えのある姿を見つけ、銀時は思わず目を見開いた。
「……辰馬、そいつァ…」
「ん?おぉ、そうじゃったそうじゃった。さっきそこで偶然会ってのー」
呑気に笑う坂本とは反対に、銀時は表情を強張らせる。
「……高杉」
『次会った時は仲間もクソも関係ねェ!全力で…』
『てめーをぶった斬る!!』
「……………」
「なんじゃーおんしら、またケンカでもしたんか?高杉も、わしが金時の所へ行くと言うたら今のおんしと同じ顔をしちょったきに」
「………ケンカ、ねぇ…」
ポツリと呟き、銀時は木刀に掛けた手をゆっくりと下ろした。
「まったく、おんしらは昔から強情じゃき。高杉をここまで連れてくるのも一苦労だったぜよ」
「ていうかソイツ大丈夫かよ。何か動かねーけど」
「大丈夫じゃー、ちくっと寝てるだけじゃき」
「イヤイヤ違うよね!?コレ完全に気絶してるよね」
「アッハッハー金時は心配性じゃのー」
「イヤ、だって…」
「寝てるだけじゃー」
「…………ハイ」