甘い囁きT

□運命 闇
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逃げないと…

―闇―


「ハァハァ…」

逃げないと…
捕まる前に…
もっと遠くに…遠くに!







「救えるかって…どう言う意味?」

「そのまんまの意味だ」


口調はいつもと変わらないものの、シェイラは今にも泣きそうな表情をしていた。


「アレンを…あいつを傷つける全ての物からお前は…守れるか?」


そんなシェイラの表情に驚きつつも、今考えないといけないのはアレンを守れるかと言う問い。


だが神田の中に答えは出ている様で躊躇いなく神田は答えた。


「守る。…全てからあいつを…アレンを守る」


そう言う神田の瞳に嘘は無く、シェイラは少しの笑みを見せる。


「……今からアレンの家に来い」

「今からか?」

「…早くしないと…あいつは死ぬ」

「「「はぁ!?」」」


シェイラの言葉に3人は目を見開いた。


「理由は後だ。…急がねえと本気でやばい」

「…わかった。い


―プルプル


再びシェイラの携帯が着信を知らせる。


「今向かっ……はぁ!?アレンが居なくなった!?」

「「「!!!!!」」」

「どう言う事だ!?一緒に居たんじゃねえのかよ!?」


電話相手もかなり焦っている様で電話から声が漏れていた。


「わかった!そう遠くには言ってないはずだ。探すからお前はクロスの野郎に電話しとけ!」


電話を切るとかなり切迫の詰った表情で神田達を見た。


「アレンが居なくなったってどう言う事だ!?」

「今はそれよりアレンを探すのが先だ!」

「場所の確定は出来るか!?」

「わからねぇ…でもそんなにも家から離れてねえはずだ!」

「わかったわ!一先ずアレン君の家の近くまで行きましょ!?」


3人は頷くと一気に走り出した。向かうは桜街のクロス番地。






 
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