甘い囁きT
□運命 甘い気持
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―甘い気持―
楽しかったな
突然の事だったけど
すごく楽しかった
アレンは自室で曲の歌詞作りをしながら、神田とお揃いの水族館で貰ったストラップを、眺めていた。
これ神田さんと
お揃いなんだ
神田さんも付けるって
言ってたし…
なんだか本当の
カップルみたいだ
「…っ//」
アレンは自分が心の中で思った「カップル」と言う言葉に顔を赤らめて急いで机に顔を伏せた。
…手…繋がれた
神田さんの手は
大きくて温かくて
正直ずっとあのままで
居たかった
…そうだ僕…
「抱きついたんだ…」
自分がした事にアレンは顔を再び赤らめ自分の行動を呪った。
いくら怖かったとは言え
あれは無いよね…
迷惑だったよね…
「…はぁ〜」
もう僕と会うのは
嫌かな…
そうだったら悲しい
「いつから僕は…」
いつから僕はこんなに
神田さんの事を
考える様になったんだ
神田さんの誕生日から
神田さんと
初めて会った日から
ずっと神田さんの事が
頭から離れない
「何なんだろう…この気持は」
胸がグッと苦しくて
でも甘い気持…
僕にはわからない
「ダメだ!今は歌詞を考えなきゃ。折角神田さんに連れて行ってもらったんだ。良い曲を作らなきゃ!」
頭を振り、今は歌詞を考えるんだ!っと歌詞作りと関係ない考えを振り払うアレン。