甘い囁きT
□運命 連絡先
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―連絡先―
夢みたいな昨日。
アレン・ウォーカー
憧れだったあいつと
俺は会えた。
話をした。
笑顔を見た。
俺の存在を
知ってもらえた。
そして、『また』と
言ってくれた。
夢ではないかと
未だに俺は疑っている
『神田さん…』
「……///」
あの声が俺の名を読んだのは確かだ。声が熱となり俺の中に残っている。
…と言う事は夢じゃなくて現実だ…
俺は現実にあいつと会った。
「おはようさユウ」
「おはよう神田」
神田が昨日の事を思い出していると講堂にラビとリナリーが来て、神田を見つけ隣に腰かけた。
「昨日は驚いた。まさか会えるとはな」
「前にシェイラから知り合いだって聞いていたのよ」
「まっ、一番驚いたのはユウにだけど」
「キャラが違ってた」
「…黙れ//」
「…私がせっかくチャンスを作ってあげたのに貴方は無駄にしたわね」
リナリーはため息を吐き頬に手をついた。
「もっと話すりゃ良かったのに」
「話たい事沢山あったんじゃないの?」
「…言葉が出て来なかった」
「まぁ憧れだった子にいきなり会えて動揺するのはわかるけど…ユウは話しなさ過ぎ」
「あの子ばかり話てたじゃない」
「…………」
「で…どうするの?」
ラビとリナリーは目を輝かせ神田を見る。
「何がだ…」
「告らない訳?」
「告る?!!」
ラビの発言に神田は焦り声を荒げてしまった
告白だぁ?
ふざけてんのかこの糞兎は。
「なっ…何動揺してんさ」
「動揺してねぇよ!」
「もぅ良いから!で、どうするの?」
神田は少し目線を落としボソボソと話出した
「…もう会う機会なんかねえだろし…会ったとしても俺は何も言えねえよ」
「神田って…ヘタレなのね」
「ぷっ…(笑)」
この女(あま)…
誰がヘタレだ!
糞兎も笑いやがって…
「会える機会を作れば良いでしょ?何も言えないって、そう思ってるからでしょ」
それはダメよと、リナリーとラビは顔を見合わし大きく頷く。
機会を作る…?
あいつはトップ歌手で俺は一般の大学生…
話題を作る…?
今まで女と関わる事をしなかった俺には無理な事だ
…だが、このままじゃダメだ。せっかく掴んだチャンス…無駄にはしたくない。