甘い囁きT
□運命 出会い
1ページ/6ページ
誕生日おめでとう!
―出会い―
6月6日。
今日は神田の19歳の誕生日だ。
誕生日とは言えば
神田が一番不機嫌になる日。
理由は誕生日。
誕生日と言えば、神田の彼女の座を狙う女の子達の戦争。
それに神田は毎年巻き込まれかなり嫌がっている。だから女はうざいんだ…っと毎年この日になれば確信してしまう。
今日も家を出れば、沢山の女の子達に待ち伏せをさせられ朝から怒りがMAXに来ていた。
やっとの事、いつもより長く感じた一日が終わった。
大学を出る帰る頃にはくたくたになっていた
「ユウー!」
名を呼ばれ振り向くとラビがこちらに向かって走って来ている。
「…なんだ」
「この後時間あるよな?」
「…ねえよ」
早く帰りたい神田。家に帰るとポスターのアレンが迎えてくれる。それに早く癒されたいのだ。
「嘘!?何で!?」
「疲れたんだよ…」
「リナリーが連れて行きたい場所があるって言うんさ」
「リナリーが?」
「これがその場所だから。絶対に来いよ?じゃあな」
ラビは小さな紙切れを神田に渡すと再び大学内に戻って行った。
「なっ…ッチ…」
今日は厄日だと…
リナリーに逆らう事は許さない事実に神田は、ラビから渡された紙切れを開きそれを見た。
そこには
――――――――――
今日の 19時45分に
桜街のクロス223番地に来る事!
来なかったら…わかるわよね?
リナリー
――――――――――
「…桜街のクロスって…金持ちが住む場所じゃねえかよ」
何故自分が金持ちの団地に行かなければならないのか…
神田の苛々は頂点にまで達して、紙切れを握り潰すと不機嫌オーラをまき散らしながら自分の家に向かって歩き出した。
この後起きる…
運命に気付かずに。