甘い囁きT

□運命 甘い気持
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「ぁあ予約の方で。数は…100本で良いや。ぃや、まじだから。……ぁあ。じゃぁ夕方に取りに行く」

シェイラはポチっと電話を切ると自分を凝視する友人を見る。

「……何だ」

「…お前、団子100本も食べる気か」

「私じゃねえし」

「じゃぁ誰さ?」

「アレンだ」

「「「えっ!?」」」

「100本ぐらい、あいつは2日で食うぞ」

(((どんな胃袋してんだ(るんさ)(るのよ))

「みたらし団子が大好物なんだよアレン」

「そうなの。ここのは美味しいからアレン君も気にいると思うわ」

「ぁあ。サンキューなリナリー」

「お前そのためにここに来たのかよ」

「アレンが団子が食べたいって言ってたから、リナリーにおすすめの場所聞きたかったんだよ」

「100本は予約しないとダメさね」

「まぁな」

「団子食べたらあんなもち裸になるの?」

「…無理だろ」

「アレン、かなりのもち裸だよな」

「うらやましい」

「白いし。女の子って感じさ」

「だから、よりあの傷の化粧が目立つのね」

「………………」

白に反して赤は目立つわと言うリナリーを横目で見たシェイラ。

「ぉい…」

「…あっ?」

ふと神田がシェイラに話かける。

「あの顔の化粧は必要なのか?」

「はぁ?」

「…水族館に行った時にガーゼをあいつは貼っていた。化粧のせいで裸が荒れたらしい」

「…………」

「必要じゃないならしない方が良いんじゃねえのか?」

「……もしあの化粧が、化粧じゃなく本物の傷だったらお前はどうする?」

シェイラの質問に神田は眉を寄せた。

「…はぁ?」

「あの傷が本物で、あの傷を隠すために髪と瞳を真紅色にしてたとしたら…お前はどう思う?」

今のシェイラは神田をからかう様な表情をしていて、ラビとリナリーは、また神田を試していると感じていた。

だが神田はそんなシェイラの表情を気にせずに真剣に答えた。

「…何も変わらねえ」

「…………………」

「その傷が本物で髪も瞳も違う色でも…あいつはあいつだ」

「………………」

「気に入らないのはどうしてその傷を隠すかだ」

「…どうして気に入らないんだ?」

「隠す必要がないだろ。堂々としてれば良い」

「お前がそう思っていても他の奴らは嫌がるかもよ?」



 
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