甘い囁きT

□運命 出会い
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19時45分。
約束の場所に着いた。


「「………」」


ラビと向かう途中に合流して一緒に来て驚いた。


桜街のクロスとは噂で聞いていたが…それ以上だ。


セキュリティは万全で一つの家の大きさがケタ違いで、高級車が並び見てるこっちが疲れるぐらいだ。

「…あいつは…ここで何するつもりだ」

「さぁ…」

ラビも何も聞いてないらしく間の抜けた顔で今から入る家を見ていた。


インターホンを押すとハスキーな声が聞こえる。

『誰だ?』

「あっ…リナリーの…」

『…ぁあ。来たのか。今開ける。おいラ…ラクダ?まぁそんな感じのが来たぜ』

「ラクダ!?」

名前を間違われたラビに神田は笑いを堪えている。今日初めて笑えたなと神田は思った。


「時間通りね」


何重も扉が開きそこを通れば自動的に閉まる…それが何回か繰り返されてやっと家の中に入った。


「誰の家さ…厳重完備しすぎだろ…」


セキュリティロックされている扉に無数の監視カメラにラビは愚か神田も目を奪われている。


「それほど偉大な人が住んでるのよ」

「ふ〜ん…」

「ここよ」


最後の赤外線の着いた扉を抜けるとまた大きな扉の前に着いた。


「…何するんだよ」


「何って…神田の誕生日会よ」

「「はっ!?」」


ここに来て初めて、この家に呼ばれた意味を知った2人。

「それ以外に何があるって言うのよ。さっ入って」


リナリーを睨みつつも開いた扉の中に入って行くラビに続く神田。

「「…………」」


中に入って再び驚いてしまった2人。


中は広く、天井にはシャンデリアがぶら下がっている。そして部屋の中心には古城等に有りそうな立て長いテーブルが存在していた。テーブルの上には沢山のごちそうが並べられている。
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