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□チュッパチャップス
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ピチュ…

「……………」

ペロ

「……………」


君がおいしそうにくわえているのは…。



【チュッパチャップス】



ピチュ ペロ


あー。むらむらする。
何なの、その飴。


くわえても厭らしいし
口から出す瞬間だって厭らしいし
舌で舐めても厭らしい。


……誘ってんの?


「…え?」


どうやら最後の言葉は口に出してしまったらしい。


「なんでもなぁーい」


とだけ返して、棒付きの飴を何気なくくわえている姿を盗み見してみる。


…やっぱ厭らし…


伏目がちになった時なんて、思わず身体が反応しちゃった。


恋人の夜の姿を思い出すのにはあまりに容易な行為だから。


「…もう無理。」
「何が…?」


言葉と同時に口の中から飴を出したのを見ると僕は彼女を押し倒した。


「エンヴィー?」
「…僕のせいじゃないからね。」

それだけ言って君の口内に広がった飴の味を堪能する。

君が僕の理性を壊すのはいとも簡単なんだよ。



END

春瀬琴音


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