■デジモン小噺
□[君のいま]パタ視点02
1ページ/5ページ
「タケルー」
「タケルータケルー」
ねぇねぇタケルー…ほんのちょっとでいいからさぁ、ねぇ、僕のことも見てよぉ。
[君のいま]
「我が儘なのかな?」
「いいえ」
体育館の屋根の鉄工が、お昼間の僕らの居場所。
ここに居ると、たくさんの子供達が見え
るから好き。
昔のタケルみたいに小っさい子もいれば、丈みたいにヒョロっと背が高い子が入れ代わっ
て授業する。
”授業”はまるで遊んでるみたいで、ボールしたり跳ねたりしてる。
なのにあれも”勉強”で大変なんだって。なんかよくわかんないよね。
でもタケルが言ったんだから、大変なんだろうね。
「仕方ないわよ」
テイルモンが毛づくろいしながら僕を見る。
「タケルも成長したんだから」
*