PKSP

□愛し君へ1
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外にいるポケモンたちに餌をやり、(面倒なのでばさっと放ると、見覚えのないヤツまで食べていた。たぶん野性のポケモンだが、別に喧嘩をするわけではないので気にしない。)祖父に用事を聞くも、特にないよ、好きなことをおやりと言われてしまい。



家事の類は一切できないし、かといってトレーニングをするにはちょっと遅い時間。



ただいま午前11時。



一旦部屋に戻るも、読みかけの本は既に読んでしまったし、姉が(何故か)買ってくれたゲームは特に興味がないし、やることがない。



「暇・・・・。」



時には、他人から見ればただボーっとしているだけの時間を無意味に過ごす癖に、今のグリーンは、何とかこの暇を楽しいものにできないかと考えるのに忙しかった。



そういえば、レッドに本を貸して欲しいと頼まれていたと思い出した。昨日彼からしばらく家にいると聞いたことも同時に思い出す。



どうせ暇だし、行くか。



そう決めれば行動に移すのは早いにこしたことはない。早ければ早いほど、楽しい時間が増えるのだから。



事前に連絡を入れよう、などという考えはない。逢えなければ逢えないで、きっと何か他の『楽しい』ことがあるだろう。



常人には理解し難い思考回路でもって、今日の予定を決める。グリーンの予定は、何時(いつ)いかなる時も、決定権は彼自身にのみ与えられる。誰も彼の行動を制限することはできない。



外に出る。日差しが眩しい。今日もなかなかに暑い。



「困った困った・・・・」



全く困った様子もなくグリーンはそう呟いた。



「グリーン兄ちゃん、どっか行くの〜!?」



少々遠いところから、地元の子どもたちが手を振っている。グリーンも振り返し、彼らの元へと向かった。



「何、してるの?」

「ヘイガニ釣り!グリーン兄ちゃんもしようよ!」

「釣れるの?」



そう尋ねたグリーンに、一人の子どもが誇らしげに鞄を見せる。そこには、びっしりと詰まったモンスターボール(ヘイガニ入り)が入っている。いっそヒく程の量であるが、グリーンは、素直に凄い、と賞賛した。俄然興味が湧いてきたのか、薦められるがままに、釣竿を受け取る。



・・・・・グリーンがレッド宅に辿り着いたのは、それから二時間後のことだった。










To be continued.
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