PKSP
□愛し君へ15
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・・・・・・・・・?
「ちょっと、マジで知らないの?あんなに仲が良いのに?」
「えええ!?そんな話聴いてない!!」
「なんでそんなことも知らないのよ!!どうでもいいことまで喋ってんのに!!」
そんなことを言われても、困る。
レッドに秘密が多いのは今に始まったことではない。両親の話は、意識してしていなかったこともある。
しかし、ブルーがハーライトのことを話している時に、彼は何の反応も示さなかった。
どうして、言ってくれなかったんだ・・・?
全てを話せだなんて、言うつもりはない。でも、こんな時くらい、少しくらい話してくれてもいいのではないのか。
レッドが解らない。彼だって、この事件に嫌悪感を抱いていたはずだ。
ならば、何故協力してくれない?
急激に元気を失くした息子を心配して、母がそっと声を掛けた。
「お母さんもお父さんもいないこと知ってたからね、訊くこと遠慮してたのかもね。」
「・・・・・・・うん。」
そっかそっか、と、慰めるように頭を撫でられた。
・・・レッドは、頭を撫でられるの、好きだよな・・・。
趣味や嗜好は知っている。実は寂しがり屋なことも、何気に喧嘩が強いことも、知っている。
レッドの笑顔が頭に浮かんだ。あの笑顔を一瞬でも曇らせたくない。
どうすれば辛い思いをさせずに、話を訊きだせるのだろうか。
「・・・やっぱり話してくれ。レッドには、訊きにくい。」
「それはそれで良いけどさ、何が訊きたいの?」
「何って言われたら困るな・・・。どんな人だったんだ?」
そうねぇ、と母は目を細めた。
「アタシより三つ年下の女の子で、優しいけど、頑固というか、芯の強いコだったなぁ。シンオウ出身だから、色が白くて、可愛いコで、・・・ああでも、お嬢だから、ちょっとズレてたけどね。」
そう言って苦笑した。