PKSP

□A punishment from Heaven
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「親しき仲にも礼儀あり」って言うでしょ?




















ピンポーン・・・・ピンポーン・・・



ピンポンピンポンピンポンピンポン



「五月蝿いって・・・」



昼過ぎに、連続するチャイムの音で、グリーンは目が覚めた。



隣で寝ていたレッドが、小さく唸った。



昨日から両親も祖父も出掛けている。自分が出なければ、誰も出てくれない。



未だチャイムは鳴り響いている。



どれだけ堪え性がないんだよ。



グリーンは起き上がり、自分の格好を見た。



上、黒のTシャツ(無地)。下、ジャージ(黒地に赤ライン)。



これ以上ないほどの、寛ぎスタイルである。



間違っても、客人を招き入れる格好ではない。



寝起きなのだから、仕方がないのだが。



「着替えるのは・・・面倒・・・」



だって、ただのセールスなら、一分ほどで終わるのだ。



暫し考え、まあいいや、と結論づける。



レッドを起こしてしまわないように注意しながら、自室を出て、玄関へと向かう。



「は、」

「遅いっスよ先輩!!つか、今起きたんスか!?もう一時過ぎてますよ!!」



うわあ、開けたらもっと五月蝿かった。



寝起きの身にはちょっとしんどいテンションのゴールドが、そこにはいた。



「おはよう・・・。」

「おはよう、つーよりも、こんにちは、っスよ!?もう一時過ぎてんスから!!」



コイツって、こんなにテンション高かったっけ?



「で、何か用・・・?」

「そうそう!先輩、レッド先輩来てません!?遊びに来たんスけど、家にいなくて!!」

「レッドだったら、まだ寝てるけど・・・。」

「お、ビンゴ!!って、寝てる、って、泊まったんスか!?」

「そうだけど・・・。何でそんなにお前テンション高いの・・・」



くっそー羨ましい、だのなんだのと喚いているゴールドを見ながら、一応は返事を返す。



「つーことは寝顔見れるかも!?お邪魔しまっす!!」

「ゴールド、それはダメ。」



ゴールドを止めたが、彼は聞く耳を持たない。



「独り占めしようったって、そうはいかないっスよ!!」

「独り占め?そうじゃなくて、起こさない方がいいって。」



ドタドタと荒い足音を立てて、ゴールドは二階へと上がっていく。仕方なしに、グリーンも後を追った。



ゴールドがグリーンの部屋のドアノブに手を伸ばした瞬間。



ドガンッ!!



凄まじい音がして、ドアもろともゴールドは壁に吹っ飛ばされた。
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