丸魔学園

□white day
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朝起きるとすでに1人。
ヨザは出勤した後だった。

春休みが始まってから、ヨザは気を遣ってか、朝起こしてくれない。
朝食くらい一緒に採りたいのに…、と思っているのに、起きれない自分に腹が立つ。
………せめて“いってらっしゃい”って言いたいのに…。


リビングにはいつものように朝食の準備がしてある。
洗い物は溜まってないし、洗濯機も回っている。
最近ヨザがお母さんみたいに思えるのは私だけだろうか?



あ〜ぁ、早く夕方にならないかな。

春休みなんて嫌いだ。
…ヨザと過ごす時間がグッと減る。
1人で過ごす時間がウンと増える。

1人でいるとヨザの暖かさを痛感させられる。

…ヨザがいないだけで、私の世界は真っ暗だよ。

真っ暗で何も……自分さえも見えなくて。
寒くて……切なくて。

あぁ、ヨザは私の太陽なんだなって思ってしまう。

私の世界に光と温もりを与えてくれる……そんな存在。



コーヒーメーカーのスイッチを押しながらそんなことを考える。

いつもと変わらない朝。ただヨザがいないだけ……。


はぁーっ、と大きなため息をついて、朝食を採った。











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