怖い話

□錆だらけのドライバー
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今から4年ほど前の今ぐらいの季節の話です。
夜の11時頃、東大阪まで彼女を車で送って、
奈良の自宅へ帰ろうとしていたんですが、
阪奈道路の登り道に入ってすぐちょっと眠気が出てきたため、
空気を入れ換えようと指が出る程度に少し窓を開けました。
平日だったので周りには他の車が走っておらず、とても静かでした。
2,3ヶ月前ににねずみ取りにやられたばかりでそれ以来おとなしく走っていたのですが
この時間で周りに誰もいないし、この道はねずみ取りの場所が決まっていたので
ちょっとアクセルを踏み込んで夜景の見える場所まで飛ばそうと考えました。
何度かカーブを切った後、直線になったのでスピードを緩め、惰力で走っていると
ピチピチピチという音が聞こえてきました。
すぐタイヤに石が挟まった音だと気づき、広くなった場所で車を路肩に寄せて
後輪のあたりをチェックしていると、突然背後から馴れ馴れしく
「どうしたん?」と声をかけられました。
一瞬心臓が飛び出るほどビックリしたんですが、すぐ気を取り直して
相手の顔を見ると、20歳くらいの気の弱そうな青年でした。
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