怖い話

□エレベーター
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私は今年の夏はずっとバイトをしようと決めてました。
夜は警備員のバイトをしてそのまま朝、新聞配達をして寝るという生活が続きました。 ある日、社員の人が
「10分ほど行った所にあるビルなんだけどちょっと異常があったから見回ってくれない?
バイト代に色付けるから」
と言ってきたので、一緒にまわる友人――まぁ、仮に友人をAとしましょう――と二つ返事で承諾しました。
その時はさほど変には思わなかったのですが、
普通、時給のバイトに+?でバイト代を出すなんて今考えればやっぱり変ですよね。 異常があったのは5階建ての雑居ビルで、見た目からしてなんか出そうな所でした。
表の鍵は掛かっていました。もちろん裏もカギは掛かっていました。
鍵を開けて私とAは中に入りました。異常があったとされる1階は何もなし。
一応各フロアも回るように、と言われていたので、私と友人は各階ごとに一人が見まわり、
もう一人が非常口が見えるエレベーターホールに待っていることに決めました。
そして5階は友人が見まわり4階は私が……ということになりました。 5階は普通のオフィスで、Aが見回っている間、私は非常口のドアは?
とノブを回したのですが、カギが掛かっているのか開きませんでした。
Aが「異常ないよ。こりゃもうけたな」っと笑ってホールに戻ってきました。
次は4階、私が見回る番でした。
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