怖い話
□愚痴の代償
2ページ/2ページ
『はよ起きて!』
でもその子らが起きてもまた音はする。
ガンガンガガッガンガン
もう気が狂いそうで。私はユカだ、と思った。
『ユカ許して!!!』
私はひたすら叫んだと思う。友達も泣き叫んでいた。そしてたたく音がやんだ。
『許してくれた…』
私は勝手にそう思い込んでいた。すると友の机のほうから物音が。
ガガガガガガガ
なにかひっかくような音。もうだめだと思ったそのとき、今思えば気絶したんだと思う。
気付けば朝の8時だった。私らは窓にびっしりついた手形をみて凍り付いた。そして、今度は自分たちの愚かさに気付いて本気でユカに謝った。
でもユカが残したのはそれだけじゃなかった。友の机のうえに、コンパスが突き刺さっており、その横にカクカクした文字で
オ前ラ呪イ殺ス 忘レタ頃ニ気ヲ付ケロ
と書かれていたのです。
葬式にはいけなかった、こわくて。後日、ユカの家にいって仏壇の前でもう一度謝った。それから一応、お祓いにも行った。
忘れようにもわすれられないはなし