の
□気づいた
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木の葉の、うちはサスケ奪還に協力した数日後。
我愛羅はヒマになってリビングへ赴いた。
と、そこで彼は初めての光景を目にした。
カンクロウが、ソファで四肢を投げ出して、仰向けで寝ていたのだ。
隈取りもしていないカンクロウの顔を見るのは、実は数回しかない我愛羅。
不思議と、心が和らいだ。
安心したのだ。
そして、嬉しくなった。
これまで、テマリとカンクロウは我愛羅が家に居るとき迂闊に眠るなんてことはしなかった。
寝ている間に、殺されるかもしれないと。
その可能性もゼロではないと思っていたからだ。
そんなことを思っていると、カンクロウが身じろいだ。
夕方なので寒くなってきたのだろうと思い、我愛羅はこのだらしない顔を晒している兄に毛布を掛けてやろうと周囲を見渡した。
手近なところに毛布が無かったので、一旦部屋に戻り目的のものを取ってきた我愛羅はまた驚く事となる。
テマリが、狭いソファで寝ているカンクロウの隣に無理やり入って身を落ち着けるためにモゾモゾしていたのだ。
カンクロウは、起きない。
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