捧
□聖誕祭
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そぅいやぁ今日はどっかの国の宗教のお偉いさんの誕生日だったか?
とカンクロウはボンヤリと窓の外を見やった。
この時期、砂漠と言えども少し冷え込む。
しかも風は酷いから砂埃も舞う。
服がカピカピになるのにどうしてまぁアネキは買い出しに行ってしまったのやら、もぅ訳わからんじゃん。我愛羅まで連れ出してさ。
職務の書類整備をしていた弟の講義に耳を貸さずにその腕を引き、自分には台所の準備をしておけと、命じていったテマリに呆れと諦めの混じったため息をつき、カンクロウはまたボンヤリと外を見る。
今度は上の方向だ。
「…空から神様のフケがふってきたじゃん」
テマリが聞いたら鉄拳が飛んできそうなセリフを吐き、珍しい事もあったもんだと今は素顔を晒している傀儡師は微笑んだ。
早いとこ姉弟が帰ってくればいい。
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