シアワセノウタ

□マナブコト
6ページ/8ページ


「なんか落としたかな〜?」

ニアは楽しそうに倒れた魔物の周辺を見る。

「この魔物、薬草持ってるし!ラッキーだね!」

魔物の近くに薬草が落ちてるのを見つけ嬉しそうに笑った。

「ところで…セア?」

アルヴァはそんな様子のニアを見ながらセアに声をかける。

「何かな?」

「なんで唄わなかったんだ?」

アルヴァは少し冷たく言った。

「それは…イキナリ出てきてビックリしたし…」

「魔物はイキナリ出て来るモノだぞ。早く慣れろよ…」

アルヴァは落ち込んだセアを見て、少し優しく言った。

『唄は思いの力』

いつか授業で学んだ時にアルヴァはそう教わった。

唄は精神が不安定になったりすると威力が下がったりする。

「セアさんは魔物と戦うなんて初めてなんですから仕方ないですよ。そのうち慣れますよ」

レクトも優しく言う。

「うん。足手まといにはなりたくないから…頑張るね!」

セアは笑顔で言った。

「何の話してたの?」

ニアが先程見つけた薬草や魔物の牙とかを持って戻ってきた。

「ニアちゃん、わたし頑張るね!」

「?」

ニアは突然言われて疑問符を浮かべたがセアは笑顔のままだった。

「それじゃこの周辺で薬草探すか」

アルヴァが言うとセア達も賛成し、薬草を探し始めた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ