□オレ、草食動物だから
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「おい…離れすぎだよぃ」



『……ぅわぁああ!?
近付かないで!!』




「………おい。」





私、只今自粛中です

私の目の前で僅かに
眉間のシワを寄せたマルコ

実はこの人私の恋人なのです!


そして今私たち(一番隊)は
お留守番、つまり船番を任せられていた


マルコの部屋に来たはいいけど
隊員のみんなが気をつかってくれて
周りからいなくなってしまった




マルコは未だに離れている私を見つめた



「…そんなに信用ねェってーのかい?」




『違う!それは違うよ!!』





ハァ…とため息をついたマルコ
どこか寂しそうで胸を締め付けられた




マルコに近付こうとして
ハッとした



ダメだ。自粛中だった!!





私はその場所に止まり下を向いた




「…隣に来ないのかよい?」




マルコは本当に優しいの
私が嫌がる事はしないし

本当に優しく扱ってくれる



だから私もそれに応える様な
女の子じゃないといけないのに



『今日は近くにいかない!!』



そう言えば
マルコに背を向けて座り込んだ



マルコを見たら触れたくなる
もっと近くにいたし、キスだって
その先だって…


そんな事思うから
私は今、自粛中なんだ!!





「…そうかよい
じゃあ…もういいよい」


『え』



いつもより低い声が聞こえた
まさか…嫌われた!?





『待って…!!マ』







振り向こうとした時に
後ろから覆い被さる様に抱き締められた





『!?』





この優しい匂いは

マルコだ





「もう我慢しねェよい」



『え?』




その瞬間
腕を引かれマルコと向かい合う形になった


『ん!!』



いつもの優しいキスとは違い
強く激しいキス



『マル…ちょ』



ようやく唇を離したマルコが
ニヤリと笑った



マ「好きだよい

お前は…?」




『…ばか……好きだよ!!』




マルコに抱きつけば
いつもは抱きしめ返してくれるのに

今日は私を受け止めると抱え込んだ



「良かったよい」


向かう先はどう見てもベッド



『え!?マルコ!!
ま、待って』


「もう…止まんねェよい」

楽しそうに笑うマルコの頭を叩けば
マルコが私の耳元で囁いた


「安心しろい」








オレ、草食動物だから








『…マ、マルコ!!』


いつもと違う言葉遣いに
一気に顔が赤く染まれば

マルコは笑って私の頬に唇を落とした




「安心したかよい?」


『ぜんぜんっ!!』



草食動物なんかじゃないくせに!!


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