過去拍手
□21代目〜25代目
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「なあ」
「ん?」
「昨日、夢見たんだけどよ、」
「うわー」
「は?何?」
「その話長いアルか?」
「…」
「冗談ネ。どんな夢?」
「すっげーいい夢でィ。俺、夢の中で既に結婚しててよ」
「うん」
「で、俺は布団の中で寝てんだけど、」
「寝てるのに何で結婚してるってわかったアルか?」
「いやまあ、そこは夢だから」
「ふーん」
「でな、誰かが俺を起こしに来るんでさァ」
「誰かって?」
「誰だと思う?」
「だ、誰って、…えっと…」
「あ、先に言っとくけどお前じゃねーぞ」
「…」
「なあ、誰だと思う?」
「…知らないアル」
「あ?何か怒ってね?」
「怒ってねーヨばか!!そんなのわかるわけねーダロ!」
「しょうがねえなあ、じゃあ教えてやらァ」
「ボンキュッボンの金髪美女アルか変態ヤロー」
「布団の上から俺の体を揺するそいつな、お前と同じ目の色したガキだったんでさァ」
「うっわキモ、…え?」
「髪は俺と同じ薄茶で、顔も俺そっくりだった。ああ、でも、笑った顔はどことなくお前に似てた気もする。とにかく目の色は、綺麗な青だった」
「…」
「俺が1番好きな、深い海の色」
「…それって、」
「じゃ、続き見てェから寝る」
「…何それー!どうゆう事ネ!」
「そいつしか出て来なかったから、俺の奥さんが誰か確かめてくる」
「意地悪!」
「なーんで意地悪なんでさァ?」
「…た…っ確かめなくてもわかってるんじゃ…」
「ははは」
「はははじゃない!!」
(まってるよ、いつかほんとうにあえるときを)