お題用
□眠った姫に口づけを
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くーくーと寝息を立てる女
その女の柔らかい髪を指に絡めて遊ぶのが癖になってる自分に苦笑いをする
「起きろ」
『むー……』
起きる気配のない女
イラつく所か自然と顔の筋肉が緩んできやがる
「ほんと…どうしちまったんだろうな、俺ァ……」
お前に会ってから、お前と話してから何かが変わった気がする
何が変わったなんて言えねぇが、俺の何かをコイツは変えた
『ふへへ〜…』
「クク……どんな夢見てんだよ」
胸に広がる暖かい何か
昔の俺なら嫌っていただろう暖かいコレもコイツに会ってからは安心するモノとなってやがった
『し………ぃ』
「んぁ?」
『晋助…大…好きぃ………くー』
「………クククッ」
この女は何処まで俺をハメりゃあ気が済むんだろうな
「お望みとありゃあ骨の髄まで愛してやるよ」
そう言って半開きの唇にキスをした
眠った姫に口づけを
(あれ、おはよう)
(ククク…おはよう、寝ぼすけ姫さんよ)
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