お題用

□赤ずきんとオオカミ
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今日も今日とて縁側で変なアイマスクをつけてサボる者一人、言わずもがな一番隊隊長である沖田総悟である

そんな総悟を起こすのもいい加減飽きて今日は彼の隣を通り過ぎようとした



「赤ずきんって話知ってやすかィ?」



周りには誰もいない
ひょっとしなくても私に話かけてるんだろうな…って起きてたんだったら見回り行けよ



『何、突然』

「おばあさんのお見舞いに行った赤ずきんがオオカミに喰われるって話しでさァ」

『そりゃ知ってるよ。有名な話だしね』

「何でオオカミが赤ずきんなんか喰ったのか気になりやしてねェ、あんたなら知ってると思ったんでさァ」



何とも不似合いなことを考えてる総悟を見て笑いたくなったが、まだ命が惜しいので堪える



『……何でよ』

「俺の勘でさァ」

『適当だね。……私は、オオカミが赤ずきんのこと好きだったからじゃないかなって思うよ』

「何でですかィ?」



アイマスクをつけたまま返事をする総悟
人に対して失礼じゃないかって思ったけど、今じゃもう慣れっこだ



『だってほら、殺したいくらい好きってのがあるじゃん。だから』

「ふーん…まあその気持ち分かりまさァ」

『何で?』

「だって」


アイマスクを指で押し上げながら
彼は私に意地悪い笑みを向けた






赤ずきんとオオカミ




(あんたのこと殺したいくらい好きですからねィ)
(奇遇だね、私もだよ総悟)



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