うえきの法則

□PRESENT
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「コバセン、コバセンてクリスマス誕生日だろ?何か欲しい物あるか?」

…緑色の瞳を輝かせて、満面の笑みでそう質問されたのはつい3日前のこと。

当然俺の答えは。

「決まってるだろ。お前(の体)だよ」



…なんて正直に言える筈もなく、

「あー?そーだなぁ…。特にねぇケド…、強いて言うなら金?」

と嘯いてみると、途端に顔を膨らませ、

「何だよソレ、つまんねぇ。折角何かプレゼントしようと思ったのに」

と、ぷいと顔を背けられ、拗ねられてしまった。

…それから現在(クリスマスまであと1週間)に至るまで、例の少年、植木耕助に避けられまくっている。

…しまった…。大誤算&大失敗&大後悔…と、自分の大人気無さに打ちひしがれ、大きな溜め息をついた瞬間、バシィと大きな音をたてながら背中を叩かれる。

「コーバセンっ!元気無いわねー!どうせまたつまんない事言って植木と気まずくなってるんでしょー!!?」

…声を聞くまでもない、俺と植木の関係を知っていて(この時点でかなり数は絞られるが)こんな事してくる奴は一人だけだ。

「…痛ぇよ、森…」

「植木の受けた心の傷に比べれば痛くない痛くない」

ちちち、と指を振り全く悪びれる様子のない少女に、なんだそりゃとツッコミを入れたい所だが今回は自分が悪いと反省しているので仕方なく堪えてみる。

「…で?何て言ったの?」
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