うえきの法則
□PRESENT
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「3日間俺を寂しくさせた罰だ。これ位させろ」
「ん。へへ///俺もすごい寂しかった」
ちくしょう。まじ可愛い。
(…せめてここが学校なんかじゃなく、せめてこいつが中坊なんかじゃなければなぁー…一も二もなく襲ってやんのに。ったく、自分の我慢強さを尊敬するぜ)
せめて、あと1年、とか、か?
(まぁ、楽しみは後に取っとく程イイって言うし…な)
「だから、さ。植木。クリスマスは…二人で一緒に過ごそうな?」
「あ。それは無理」
「え"っ」
がばっと肩を掴み体を引き離すと、植木はきょとんとした顔で俺を見つめたまま続ける。
「うち毎年クリスマスは家族で過ごすって決まってんだ。あと母ちゃんの墓参りもあるし」
「まっ…マジかよ」
「うん」
「……」
がくり。
…流石植木家…。
「まぁ墓参りならしょうがないわな…。じゃあせめてイブ位は…」
「イブは鈴子の誕生日だし鈴子の家で皆でパーティーしようって」
「…あっ、…そ」
体中から力が抜ける。
全く持って情けないの極みだ。
何が悲しくて誕生日とクリスマスという二大イベントを恋人抜きで過ごさなきゃなんねぇんだ。
「…ごめん」
おそるおそる上目遣い気味に俺の顔を覗き込む植木に怒りも失せる。