うえきの法則

□Love*parade
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その途中。五分ばかり歩いた頃。

「!!しもた!植木に借りたCD今日返すつもりやったのに!」

ぐるりとUターンして走り出す。

「植木まだおるかな…。確かバス停までまだ時間はある筈…」

全力疾走してバス停に着いた。が、植木がおらん。な、何でや?
まだ人並んどるし、時間をチェックしてもまだバスは行ってないはずや…。

「そうや携帯!電話電話…っと」

慌てて携帯を取り出し、着信履歴から植木に電話をかける。

すると。

聞き覚えのある曲が。

隣の茂みから。

「植木…?」

ガサリと草をかきわけ覗き込んだ瞬間。

「あれ?佐野…?」

と、着信音が途切れ、代わりに目の前と携帯から同時に植木の声がした。

「…な、に…猫と遊んでんねん。お前は…。」

はぁぁぁぁあとため息をつきながら聞くと、

「バスが来るまでヒマだったから」

「なんや。そぉかい…心配してもうたわ」

「佐野こそどうしたんだ?」

「いや、これ。借りてたCD返そ思って…」
「なんだ。別に今度会った時で良かったのに」

「そうやな…ほんま。疲れたわ。…っ!!てか!!そんな事より!さっきの曲!着メロ!あれって…っ!」



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