うえきの法則
□Love*parade
4ページ/6ページ
その途中。五分ばかり歩いた頃。
「!!しもた!植木に借りたCD今日返すつもりやったのに!」
ぐるりとUターンして走り出す。
「植木まだおるかな…。確かバス停までまだ時間はある筈…」
全力疾走してバス停に着いた。が、植木がおらん。な、何でや?
まだ人並んどるし、時間をチェックしてもまだバスは行ってないはずや…。
「そうや携帯!電話電話…っと」
慌てて携帯を取り出し、着信履歴から植木に電話をかける。
すると。
聞き覚えのある曲が。
隣の茂みから。
「植木…?」
ガサリと草をかきわけ覗き込んだ瞬間。
「あれ?佐野…?」
と、着信音が途切れ、代わりに目の前と携帯から同時に植木の声がした。
「…な、に…猫と遊んでんねん。お前は…。」
はぁぁぁぁあとため息をつきながら聞くと、
「バスが来るまでヒマだったから」
「なんや。そぉかい…心配してもうたわ」
「佐野こそどうしたんだ?」
「いや、これ。借りてたCD返そ思って…」
「なんだ。別に今度会った時で良かったのに」
「そうやな…ほんま。疲れたわ。…っ!!てか!!そんな事より!さっきの曲!着メロ!あれって…っ!」
ラヴ・パレード
俺と同じ曲