うえきの法則

□螺旋の空
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今日は植木のクラスは3時間目だったよな。
さて、それまでどうやって時間を潰すか。
頭の後ろで腕を組み、小さくなる植木の背中を見つめながらゆっくりと自分の足を前に出した瞬間。

ぐらり。

視界が揺れた。

?!

「っ…と。」
ぐっ、と両足を踏ん張って体勢を整える。

「何だ今の。びびったぁ」

と思ったのも束の間。

どさり。

笑っちまう話だが、視界が揺れたどころじゃない。
視界が、空が、回転した。
校門で寝るってのもいいもんだな、なんて思ってしまったがそれどころじゃないのは分かってる。
だだっ広い校庭のど真ん中で独り、倒れてるんだか転がってるんだかわからない俺の姿を遅刻してきた奴等が見つけ大笑いしていたが、ピクリとも動かず立ち上がろうともしない事を(まぁやろうとしても出来なかったが)悟ったらしく、他の教師共を呼んできた。
頼むから大事にするなよ。
あいつには知られないように。
あいつが心配しないように。

そこで記憶は途切れる。



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