FF

□拍手より転載
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【アンイコール】

バッツ&ファリス

FF5 (DFFより転送後)







「珍しいな…お前が花なんて…」

「悪かったな似合わなくて」

ファリスは手にした花をクルリと回す

「悪いなんかひと言も………」

そこでバッツは言葉を止めた
首をかしげ、うーん。と唸る

「俺は花には疎いが……この花は“バラ”だとさ。レナが言ってた。自生が珍しい花だとさ」

「へぇ………あ、」

「何だ?」

「いや……なんだろ…。バラがよく似合う女の人を知っている気がして…」

「はぁ?それがどうしたんだよ」

「いや、まぁ……ファリスの言うとおりなんだけどさ」

「何だ、煮え切らない奴だな」

こういうバラが似合う女の人
どこかで…でも、どこで?
自分でも理解できない感覚に、言葉はどこかあやふや
ファリスを見つめても、その答えをくれるはずもない
その様子を、半ば呆れた様に伺う眼だけがバッツに向けられていた

「…ファリスに似てる人だったと思う。強くて、格好良くて、その花がよく似合う」

纏まらない考えを、ただ口にしてみた

「ほぉ…俺に似ている、と………それはいったいどこの女だ」

「え?」

「どこのどいつだと聞いてる」

「あ、でも、違うかもしれないし」

「……………」

ファリスは急に、手にしていたバラをバッツへ押しつけた

「ファリス?」

「やる…」

「え?」

「俺には…必要ない」

「なんか怒ってないか?」

「別に怒ってない。それと、その女に伝えろ」

振り向いたファリスの髪が大きく揺れた

「俺に勝てると思うな、とな!」

それだけ言って、去って行くファリス
バッツは呆気にとられて暫く言葉が出なかった

「……………やっぱ、怒ってんじゃん」













「全然…似てない、か……」








どちらも強い女性には変わりないけど
ファリスはファリスで
きっと、彼女は彼女だ






end








※ファリスの嫉妬話を書きたかっただけです。012はやってないので、バッツとライトニングが絡んだか知りませんがw微かに記憶がある設定でお送りしました。



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