過去の過ち
□雨の唄
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今日も一日中、雨が降り続く。
街の隅で、彼女と別れ話をした。
彼女の涙、俺の涙。
傷つき合って、お互いは解ったはず。
もう、やり直す事ができないと。
別に彼女が悪い訳ではない。
只、俺が未熟なだけ。
彼女は泣き叫ぶ、だけど俺は背を向けて、静かに歩く。
彼女は、何かを伝えようとしてる。
けど、俺には何も聞こえない。
雨は、だんだんと激しくなる。
それでも、俺は歩き続ける。
終わらない雨、止まらない涙。
しかし、綺麗な雨。
すがすがしく、気持ち良い。
まるで、俺を癒してくれてるみたいだ。
悲しみが流されてゆく。
ほら、聴こえてくるよ、雨の唄が。
俺の心を洗い流してくれる。
俺は、彼女と付き合った時間を忘れないだろう。
そして、俺は新しい出会いを求めるだろう。
ありがとう、そしてさよなら。
溢れ出す涙と、雨の中。
輝くこの季節が、永遠に変わるまで…
最高の出会いを、ありがとう…。