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次元が風邪をこじらせた。
仕事だと呼び出された五右ェ門がアジトに着くと、少し困った顔のルパンが出迎えた。ルパンから次元が風邪だと聞いて、五右ェ門は珍しいことがあるものだと少し驚いた。
「次元は?」
「あっちの部屋で寝てる。」
ルパンがアゴで部屋のドアを指す。
ドアの向こうからゲホゲホと苦しそうな咳が聞こえた。
「だいぶ辛そうだな」
「そりゃ辛いだろうさ。なんたって39度も熱があるんだもの」
言いながらルパンはタンスの一番下から薬を探す。
「あれま。ビタミン剤しかねぇや」
ルパンが取り出したのはビタミンCの錠剤が入ったビン。風邪に効くようなモノではない。しゃーないとルパンは車のキーを手に取った。
「今から風邪薬を買ってくるから、五右ェ門ちゃん次元の看病頼むわ」
ルパンはドアに手をかけた。ちょっと遅くなるかもと苦笑いしながら出て行った。運悪くこのアジトは山奥にあった。交通はとても不便である。
「承知した」
ルパンを見送った後、五右ェ門は机の上に置かれたビタミン剤のビンを見た。
何もしないよりは薬っぽいものを飲めば少しはマシかもしれない。病は気からと言うのだし。
そう考えた五右ェ門は水とビタミン剤を持って次元がいる部屋のドアをノックした。