ごった煮
□ずっと一緒にいよう
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Side-Hayato
午前中の授業が終わり、お昼休みになったので食堂へ向かおうと教室から出ようとしたら、急に誰かに呼び止められた
「颯斗君!」
それは同じ生徒会の仲間で、この星月学園唯一の女子生徒である月子さんだった。
「月子さん、どうかしたんですか?そんなに急いで走ってきて」
「ううん、何かあるわけじゃないんだけど…あのね、颯斗君…今日の放課後あいてる?」
「今日の放課後、ですか?」
「うん、あいてるかな?」
「今日は特に何もないので大丈夫ですが…何か大事な用でもあるんですか?」
「ううん、別に大した用じゃないんだけどね。実は今日の朝、生徒会室で書類を確認してたらまとめてない書類がいくつかあったんだ。それで書類をまとめるの颯斗君に手伝ってほしいなと思って。私一人じゃ片付けられそうにないし」
「あなた一人でって…翼君もいるじゃないですか」
「うん、翼君にもお願いしに行ったんだけどね…今、宇宙科の課題で忙しいから手伝うの無理なんだって」
「そうなんですか…それで僕にお手伝いを頼みに来たんですか?」
「うん…ダメ、かな?」
そんな風に困った顔で言われたら、さすがの僕でもダメとは言えない。
「わかりました、手伝いますよ」
「本当!?良かった〜いつもありがとね、助けてくれて」
「いえ、あなたのお役にたてるなら何よりですよ。それに…あなたと一緒に過ごせるんですから。理由が何であれ、僕は嬉しいです」
そういうと彼女は顔を真っ赤にさせた
「もう…颯斗君は平気でそんなこと言う!」
彼女はふくれっ面で怒ったが、すぐに笑顔に戻った。
やっぱりあなたには、笑顔が一番似合いますね…
「じゃ、放課後にね。私が先に生徒会室に着いたら始めておくから」
「わかりました、でもあまり無理しないで下さいね」
「うん、わかった。後でね」
「はい」
そう言うと彼女は神話科の教室の前から去っていった。