ごった煮

□離れたとしても…
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「お二人とも、お疲れ様です」

「お疲れ様、颯斗君」

「そらそら〜お疲れなのだ」

今私たちは七夕のイベントを終えて生徒会室へ戻ってきた所

今日は七夕

いつもだったら中庭に飾られている笹の葉に願い事を書いた短冊を飾るんだけど、今年は生徒会主催で学園全体で星見会をしながら生徒間での交流を深めていくということになった。

大きいイベントでしか全員集まる機会はないから、少しでもみんなの交流を深めようと私たち三人が決めた企画で、最初は間に合うか不安だったけど皆で遅くまで頑張った結果、間に合わせることができて、イベントは大成功だった

「…正直言うと、いきなり決めたことなので生徒に受け入れてもらえるか不安はありましたが、受け入れてもらえたようでよかったです」

「ふふ、そうだね」

「うぬ!みんな喜んでくれたのだ」


「…それにしても、イベント中はみんな月子さんに視線がいってましたね」

「うぬ…みんな月子の織姫姿をジッーっと見てたのだ」

「えっ、そうなの?確かに誰かに見られてる感じはしたけど」
「もしかして月子さん、まったく気づいてませんでした?」

「…う、うん?」

「はぁ…貴女という人は」

そういってため息をつく颯斗君
「とても綺麗な格好なんですから、誰だって貴女にみとれますよ。正直に言うと僕たち以外には見せたくないくらいです」

「は、颯斗君!?」

「ぬっ?月子顔真っ赤だぞ、照れてるのか?」

「つ、翼君まで!」

二人にからかわれて思わず頬が熱くなるのがわかる。やっぱり実際言われると少し照れるかも

「少しやり過ぎましたかね…翼君、この辺で止めておきましょうか」

「うぬ」

そういうと二人は私をからかうのを止めてくれた

「さてと…月子さん、貴女はもう着替えてきて下さい。さすがにその格好だと動きづらいでしょう?」

「あ、うん。でも片付けは…」

「片付けは俺たちがやっておくから月子は着替えてきて」

「翼君もそう言ってるのですから、ここは僕たちに任せて下さい」

「…わかった。じゃあ後はお願いね」

二人の力強い言葉に私は少し躊躇ったけど、甘えることにした。

「はい、任されました」

「ぬいぬいさー」

二人に感謝の言葉を告げ、私は着替えるために生徒会室を出た
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