過去・拍手・その1

□ハロウィン(08年)
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快斗編

「はっくばー♪♪とっりくおあとりーと!!!」
元気よく白馬にあてがわれた部屋のドアを開けたのは快斗。
(来たな!)
白馬は用意していたお菓子を取り出した。
ばあやに言って用意して貰った焼き菓子の詰め合わせだ。
「なんだよー。用意してんのか」
「いらないならいいよ」
「あ!いるいるいる!」
有名洋菓子店のハロウィン限定の商品だ。
甘いものが大好きな快斗としてはぜひ、GETしたいだろう。
「おお!さすが白馬だな。美味そう〜♪♪」
さっそく箱を開けた快斗はにやりと笑う。
(よっし!これで今回は無事にすむな)
心の中でガッツポーズをとる白馬であった。
「んー美味い!このフィナンシェ絶品!オマエも食えよ」
齧ったフィナンシェを快斗は白馬に差し出す。
「いや、いいよ。君のために買ったんだから」
「なんだよ、オレの菓子が食えないってのか?」
正確には、僕が、というよりばあやが買ったお菓子だけどね。という言葉は飲み込んでおく。
「ほら。あーん」
「・・・・・」
白馬はため息を堪えて、快斗のそばに寄った。
パクっとフィナンシェを食べる。
「へへへへー」
「なに?」
「間接キス♪」
快斗の言葉に白馬が赤面する。
「オレはホントのキスがいいけど」
そう言うと、快斗は白馬の口唇にそっとキスをした。
「何をするんだ!!」
快斗からのけぞる。
「どうせなら、ちゅうしたいなーって」
「!!!自分の部屋に帰りなさい!!」
拳を握って白馬がドアを指さした。
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