小噺

小さな 小さな

おはなし、を

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◆※黒山本×獄寺 

山獄 ※黒本注意




山本が俺を異様に執着し始めたのは、高校を卒業してイタリアに行ってからだった。


ある雨の日。
山本は始めて人を、殺した。
命乞いをする相手に刀を降り下ろした。



思えば、あれを止めてたら良かったんだ。


無理にでも、俺が殺していれば…。




あの日から、山本は壊れた。



俺に異様な執着をみせ、嗜虐的な行為をするようになった。
たまに、暴力も振るわれる。


今夜も、また─






微かな水音よりも、肌を叩く音が俺の脳内を支配する。


「獄寺、今日もさ人たくさん殺ったんだぜ?」

俺を見下ろし、頬を叩く。
「ぐ、ぁ、ッ」

「スーツもさ血で汚れたけど、雨で流したよ。俺、雨の守護者だからな」

山本の顔は笑顔なのに、口と目が笑っていない。

「ぁ、山本ッ、やま、も」
「何?獄寺」

そう言い、俺の首に噛みつき傷を付ける。


山本がゆっくり顔を上げると唇に俺の血が付いていた。


「獄寺の血、甘い」



そう言い、舌で血を嘗めとる。


「獄寺の血、もっと欲しいな。俺の唇は真っ赤になるまで、さ」


山本が唇を嘗める音が、

この世の破滅音に聞こえた


2008/12/26(Fri) 00:14  コメント(0)

◆青龍×天后 意味不な内容 


例えば、泣いてる君の肩に手を回し自分の方に引き寄せる。


そして、「泣くな」

ただ一言言えば良いんだ。

「泣くな」
「誰が泣かせた」
「俺がいる」
「笑ってくれ」


「天后」



この口から出る言葉なんて沢山あるだろう。


ただ、彼女に言うだけで良いんだ。



不安にさせたくない。


いつも不安を抱えてるお前に

小さな安らぎを与えたい




肩を抱くので足りないなら

その細身な体ごと抱き締めてやる

その繊細な銀髪に指を絡めすく




あぁ…

お前のことを考えるだけで

俺はどうにかなりそうだ


2008/11/25(Tue) 00:13  コメント(0)

◆青后(現パロ)※青龍病み中 




このまま、この細い首を力一杯締めたら…、天后は俺だけを見ながら死ぬんだろうか…。


情事のあと、横で眠る天后を見つめ、なんて滑稽だ。と自ら自傷した。


自らの手で天后の首に触れる。


「ん…」

「天后…」


自分でも、病んでいるとは思っていた。

天后は大学の男友達と話すだけで、そいつらも天后も殺したくなる衝動に駆られた。


天后は、この衝動的な感情を知らないだろう…。



首に当てた手を、顎に移動させ軽くキスをする。


…、今はこれで十分だ。


蝕む脳内を振り切り、青龍はベッドに潜り込む。


この衝動的な感情が、あと何年も来るのなら…。


その時は…


2008/10/13(Mon) 11:35  コメント(0)

◆スク山 

※とあるゲームのEDをネタにしています。





…どの位走ったのだろう。スクアーロに手を引かれて何時しか崖の端に来ていた。


俺とスクアーロは反乱軍の首謀者だ。
最初は俺の家族を殺した役人を殺せればいい、そう思っていた。
だけど、同じ教訓のスクアーロに出会っていつしか国を王を殺すなどという大事になった。

そして、今日の朝方奇襲をしかけた…。


でも…。
こちらは略敗北に近い状態だった。
完全なる、負け。


そして今、スクアーロ追手から逃げていた。
この分だと、綱吉や獄寺は死んだだろう…。

俺の予知は、二人の死を見た。


崖の端に立って、下を見る。
果てしなく真っ暗な闇。
背には満月。


「首謀者、山本にスクアーロ貴様らにもう逃げ場は無い。」
追手の奴等がいつの間にかいた。
剣を構えたり、弓を引いたりしている。


…あぁ…、俺ら死ぬんだ…。

「山本は生け捕りにしろ。スクアーロは殺せ」

追手の奴等がスクアーロに標的を向ける。

「スクアーロ…」

俺はスクアーロを見る。

「武…」

スクアーロの目は語っている。

…なんだ…、スクアーロも同じこと思ってたんだ…。

俺はスクアーロに笑いかける。

スクアーロも俺に笑いかける。

二人で手を繋いだ。


「大丈夫かぁ?」
少し震えている俺の手をスクアーロは力強く握った。
「うん。」

スクアーロに軽くキスをする。

スクアーロは笑い、追手に向かって持っていた剣を投げた。


「武…。」

スクアーロは俺を抱き締めて耳元で言った。

「来世が有ったら、また親友が良いなぁ゙…」

「うん。来世が有ったら…、今度こそスクアーロと一緒に居たい」

熱い抱擁を交わした。

「最後の別れか?」
追手は笑いながら俺らを見ている。
正直俺の目には写っていない。

抱擁をとき、俺らは手を繋ぎながら…。




崖から、飛んだ。

まっ逆さまに落ちてく中、スクアーロの姿だけが目に入る。


…最後に目に映るのがスクアーロで良かった。

口パクで言うとスクアーロは、

俺も。と言った。



痛みなんて怖くない。


怖いのは、スクアーロと俺が離ればなれになること。

これなら、離ればなれにならないな。


来世が有ったら…。
来世が有ったら、またスクアーロと会いたい、な…


それで…、一緒にまた、背中を預けながら…、戦いたい、な…


来世、……で、……。


2008/09/27(Sat) 18:17  コメント(0)

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