はなし

□優しい歌(完)
3ページ/24ページ



バシッ!!


次の瞬間、俺の頬は鳴り響いていた。

俺の反応が気にくわなかったのだろうか?
真っ赤に顔を染め、怒った顔をしている彼女が目に入った。


「っさよなら!!」


勢いよく言い、きびすを返し去っていく彼女。

離れる彼女の背中を見送り、近くのベンチに腰掛けた。







別に、何とも思わなかった、思えなかった、と思う。
そう、彼女の事は好きじゃなかったんだと思う。




告白も、デートの誘いも、何から何まで彼女の方からだった。
そして、振られるのも。


彼女との思いで・・・思い出せない。
彼女との会話・・・思い出せない。
彼女とのデート・・・思い出せない。












はは。
俺と彼女の関係って何だったんだろ。


…分からないや…。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ