はなし

□ラグナロク(題は考え中)
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プロローグ


太古の昔、天界王ピュシスと冥界王ノモスは世界を創世し、世界に自分達の血と生命力を使ってピュシスは妖精を、ノモスは妖魔を生み出した。
 妖精達は妖精王の血を受け継ぎ真紅な血をし、妖魔は冥界王の血を受け継ぎ紺碧な血の色をしていた。
 世界には世界創世の祖の力が残り、ピュシスとノモスと言う力が残った。
 ピュシスは全ての物に変わる万能の陽なる力として、ノモスはピュシスが使われて変換された陰なる力として。
 妖精達は、ノモスからピュシスを生み出す力を持ち、自らも自在にピュシスを使う事が出来た。妖精達は世界を見守る守護者として世界に存在していた。
 妖魔達はノモスを自在に使う事が出来、またノモスとは違った特別な力も持っていた。
 妖魔達は世界には不干渉で妖精達とは違った存在として世界に存在していた。
 
 そうして、世界の調和はとれていたのであった。
 

 だが、その調和は長くは続かなかった。
 ある時、妖精と妖魔が交わったのだった。
 それにより人という新たな種族が生まれたのであった。
 人は妖精とも妖魔とも違い、その二つの種族に比べると劣った存在であった。
 体は弱く、ピュシスを使う事は出来るが、それも限られた力であった。
 世界創世の祖は、妖精と妖魔の交わりを禁忌として、交わった子には罰が与えられた。血が交わる事によってその血は劣化するようになっていたのだった。
 しかし、欲が世界から消えることはなく、秘密裏に交わる者たちによって混血は進み、その血は徐々に純度を失っていった。
 少しずつ、だが確実に人は増えていき、それを止める方法は無かった。

 禁忌に触れた二つの種族は互いに牽制しあい、やがては人々の前から消えていった。
 妖精達は、人里離れた森や川に住むようになり、妖魔達は時の王の力により新たな次元へと消えていった。
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