第3部

□第8話
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レイ 「こいつらは最後の切り札になる。絶対に逃がすなよ。」

レイは俺とカガリを部下へ預けた。

タリア「わかりました。お任せ下さい」

俺達は地下廊へ連れていかれた。

地下廊へ着くと、レイの部下は俺達の手枷を外し、

タリア 「私はタリア。早く行きなさい。」

イザーク 「ぇ??」

タリア 「私は、今のデュランダルには、ついていけない」

彼女はどこか遠くを見つめる眼差しだった。

カガ 「な…ぜ??」

カガリが大きく瞳を見開いて聞くと、彼女は急に激しい口調で、

タリア 「早く屋敷の外れにある死の谷近くの岩場へ急ぎなさい!!彼…殺されるわよ!!」

カガ「っ!!」

俺は彼女の瞳を真っ直ぐ見つめた。

俺達に向けられた彼女の瞳はどこまでも真っ直ぐで…

イザーク 「…ありがとう」

彼女は信じられる。
理由は知らないが俺達と同じ眼差しをしているから…

イザーク 「急ごう!!カガリ!!」

俺はまだ戸惑っているカガリを促し脱出を開始した。

タリア 「…私と同じには…ならないで。」

カガ 「??」

最後に呟くように言ったタリアの言葉の意味が俺達にはわからなかった。

俺達は手を繋ぎ、走って逃げ出した。

タリアの計らいか、地上へ出るまでは見張りはいなかった。

イザーク(彼女に感謝しなければならないな…)

俺達が外へ出ると、即座に誰かに腕を引っ張られた。

イザーク 「っわ!!!」

カガ「きゃっ」

驚いて戦闘体制に入ろうとした俺の瞳に飛び込んで来たのは青頭の子供…

イザーク・カガ 「アウル!!」

アウルはアスランが連れていかれた先を突き止めていた。

子供だと思っていたが、とんだ間違いだな。

こいつはやる男だ。

うちのディアッカにも見習って欲しいものだ。



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