小説【短編】
□仮面（いつわり）
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責めて責めて、貶して…そして怒鳴りつけてくれたらどんなに楽か。それをしないのは、彼を裏切った私への最後の抵抗か…。
知っているのに
知っているのに…
それをしないのは
私を思う鳳珠（あなた）の優しさだと
ただ今は
それを受け止めきれない私を許して…
ごめんなさい、鳳珠
私は貴方を愛していました
例えそれが
どんな物（かたち）であっても
例えそれが
恋心とは違う想いであっても…
私と同じ
自分を偽る鳳珠（あなた）を
もう私は手助け出来ないけれど
いつか見付けて？
貴方の素顔を
受け入れられる女性（ひと）を…
.
end
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