小説【短編】

□結ばれたのに…
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そんなこんなで一週間が過ぎた。劉輝は秀麗のことで頭がいっぱいで、執務速度が落ち込んでいた。そんな劉輝のもとに静蘭が秀麗からの手紙を持ってきた。秀麗からの手紙は、劉輝を夕食に招待するものであった。喜び勇んで劉輝は溜まりに溜まっていた仕事を早急にこなし、紅邸へと出掛けようとした。が、劉輝は楸瑛に呼び止められてしまった。

「主上、秀麗殿の手紙に書かれた時刻までまだ幾分時間がありますが…。」

楸瑛の言葉を聞くも劉輝は、そのまま紅邸へと赴こうとしていた。次の瞬間、何を思ったのか絳攸が叫んだ。

「そうだ、楸瑛。最近の主上は少し太り気味だから剣の稽古でもつけてやれ!」
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